こんにちは、大崎の田中せつ子です。
3月になってすぐに久しぶりに雪が降って、周りの景色はまさに水墨画、
空と山の境目がない灰色の世界です。
こんな真冬に戻った寒い日はやっぱり鍋にしようかなっと、あぐりぱーく八色に行ってみると
鍋には欠かせない八色しいたけ、の隣のスペースはガラ空き。ここならあると思ったのに~、
お昼時間でもう売り切れの天恵菇。店員さんに聞いてみると、
毎日6パック位しか入荷しないので、開店30分で売り切れも珍しくないとの事。グスッ(泣)
私の後からも「天恵菇はないんですか?」と声を掛ける背広の男性二人組がいました。
テレビ放映の力は偉大なり!そして、生産地でありながら、
地元住民もめったにお目にかかれない、超貴重な天恵菇をたずねて三千里!
ではなく、3キロと離れていない「八色しいたけ事業協同組合」へ。
※極上の南魚沼で八色しいたけは紹介しています♪
http://www.joshi-ryoku.jp/index.php?id=268
案内して下さったのは、施設長の小倉一郎さん、エコーが掛かったような声が素敵です、ウフ。
昭和59年に冬の出稼ぎ対策として、原木栽培での八色椎茸生産組合を9名で設立。
平成10年から原木の入荷が難しくなったことにより菌床栽培を開始。
その後、県や国の事業支援を活用したり、魚沼みなみ農協の建物リース事業を導入したり。
平成23年に「八色しいたけ事業協同組合」を設立。
現在、大和地区に12名と六日町地区に3名の生産者がいて、更に生産量が伸びているとの事。
この組合に入らないと「八色しいたけ」として販売はできないのだとか。
八色天恵菇は平成26年11月から販売を開始したが、
まだ市場やスーパーに出せるほどの量はないのだそうです。やっぱり貴重品。
早速ネット帽子を被って、隣の第一パックセンターへ。
(その隣には第二パックセンターもあります)
居ましたよ~大勢の皆さんが元気に女子力を発揮して、
椎茸を選別・計量・パック詰めしています。私も22年間勤務していた前職は事務でしたが、
忙しい時は現場応援で、まいたけやえりんぎやしめじをパック詰めしました。
茸が大きいとグラムを合わせるのが難しいんですよね、懐かしいなあ。
天恵菇のコの字が、女が古いと書く所が気になるのは私だけ?
どんどんとお馴染みの八色しいたけが出来上がっています。
用途に合わせて選べるように大きさが無選別の袋入りやトレー入りもあります。
残念ながら天恵菇は量が少ないのでパック詰は終了していました。
隣の倉庫には、良かったあったよ、ありました!あの船に乗った2個入りパック。
化粧箱に16個綺麗に並んでいますね。これは贈答用?。
週に2~3箱しか出荷できないという、同じ箱に9個入りの超高級八色天恵菇。
遇えただけでもラッキーという感じですね。
倉庫の中の割合から見ても、八色天恵菇がいかに希少品か分かります。
八色天恵菇は全て納品先が決まっているので、ちょっと一箱頂戴という訳にはいきません。
だから地元でも、アグリパーク八色にちょびっとあるだけなんですね、納得。
この方は、組合の理事技術部長の高野将宏さん。
若さ溢れる高野さんは、パックセンター前の「きのこ組」という生産会社の社長さんでもあり、
これからの展望を熱弁して下さって話が弾みました。
ずらーと並ぶ培養・発生施設に案内して頂きました。
その前に気になったのが、通路の屋根や柱に太くて立派な木材をふんだんに使用している事。
随分太くて頑丈そうな柱ですが、雪対策ですか?と聞いてみると、
「これは全部電柱なんですよ、不要になった電柱を安く払い下げてもらったから、
助かりました。この辺の農家には結構あるらしいですよ。」だって
そう言われて良く見ると、カラフルなペイントが塗ってある。
コールタールも塗ってあるから湿気にも強くて、すっごく丈夫で良いんですって、
オシャレな作りなのかと思った。
培養室に入るとちょこんとキャップを被った培地が、ずら~と並んでいます。
72000個入った培養室が4棟あるそうで、雑菌が入ったり腐敗していないか、
このコンテナによじ登って点検しているそうです。
でも、歩留まりは平均99%位で、日頃の管理が徹底されて、
農薬など全然必要ないのだそうです。
広い発生室には茶色い発生培地が並び、
その培地より大きいような天恵菇が乗っかっています。見よこのふっとい軸。
さっきのビニール袋のおべべはいつ脱いじゃったんですか?と聞くと
「発生室に入って間もない培地は上部だけを剥がして、大きくなった順に収穫し、
その後は袋を全部取って発生させるから(最後は水分を抜いて廃棄する為)
今はたまたま発生後期の培地ばかりになっていて、あんまり量が採れなくなってるんです。」
なかなか平均的に量を確保するのは難しいんですね。社員さんの話によると、
茸の出が悪い培地は叩いて刺激を与えて起すのだそうです。
えっそんな手作業も有効なんですか?本当に手を掛けてますね。
7軒の生産者が、仕込から約一年近くのサイクルで収穫し、
培地の入れ替えをしているのが、天恵菇100%は高野さんの他には一軒だけで
、他の生産者は八色しいたけに占める天恵菇の割合が5~10%程度とのこと。
組合全体の中では、生産量の1/5しか天恵菇はないのだけれど、
それでも日本中で40人から50人位しかいない生産者の中で、この南魚沼が一番多いのだとか。
やっぱりまだ新しい取り組みらしい。
越後三山の裾野から雪溶け水が流れる水無川沿いには、
八海山の噴火で飛んだと言われる巨大岩も転がり、夏には鉄砲水の被害も多かった地域です。
そこに広がる八色原には、戦時中飛行場を作る為につつじの原野を開墾したと
親から聞いています。
黒っぽこの土は良く肥え、私が小さい頃から野菜が豊富に育ちました。
そこから産まれた八色すいかと八色しいたけは、大和地区の自慢の名産品になりました。
高野さんは八色天恵菇についても、全国の生産者が羨む程の生産環境が揃っているからこそ、
安心安全な茸に育つのだとおっしゃいます。
夏暑く冬寒く温度管理に経費は掛かるけれど、社員の生活を安定させ
楽しく働ける職場にしたい、単価は八色しいたけの1.5倍でも量が多く採れない苦労もある、
それでも絶対品質は妥協しない、
椎茸嫌いな人も好んで食べる八色天恵菇を、松坂牛のようなブランド品に育てたい。
働く場があって生活が成り立てば、仲間作りもできて楽しめる、
若者が負けずにドンドン発言しなくちゃ駄目だと、熱い思いはまだまだ続く。
いつも年長者に負けずに喋っていたら、早口になったという高野さんは本当に魅力的な方で、
つい引き込まれてしまいます。
自宅消費にはこれが一番と勧められた袋入り。
280g以上に計量しているB級品は、大きさによって2個入り~4個入り。
笠が大きくても硬くないそうですよ。
自慢は大きさだけじゃない旨味だって。
鍋だけじゃなくメニュー色々、太い軸できんぴらも良さそう。
でも、高野さんの一押しはカツ丼。
肉を天恵菇に置き換えて作りますが、肉より椎茸は汁を吸うので
味がよく染込んですっごく美味しいって。(ゴクッ)
その為には、幻の天恵菇を手に入れなきゃ♪
茗荷沢にあるこのパックセンターまで出かければ、現金販売してもらえるかも…
皆様も八色天恵菇に出会う運試しの旅に、出かけてみてはいかがでしょう。
八色しいたけ事業協同組合
〒949-7231
新潟県南魚沼市茗荷沢1473-25
Tel 025-780-1360
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ジャンボしいたけを食べてみたいです。
しいたけかつ丼!!おいしそうですね。田舎に帰ったら頂いてみたいです。
桑原 清四郎さま
コメントいただき、ありがとうございます。
八色天恵菇かつ丼、南魚沼産コシヒカリとともに是非お試しください♪(*^^*)
南魚沼市女子力観光プロモーションチーム
ホントに、新潟県人は 偉いねー。