三年越しの探し物

新年、あけましておめでとうございます。

ゲスト投稿させていただいて2回目になります、南魚沼地域観光ガイドの中島すい子です。

突然ですが・・・皆さま、今年の課題は何かありますか?

新しい年を迎えて、今年は心穏やかに貴重な(笑)1年を過ごせるように、

自身の心に決め事を作って

素晴らしい1年だったと振り返れるようにしたい・・・という思い付きはよかったのですが、

自分に甘いワタシ・・・

今もって「1年の計画」は置き去りです。

 

「まぁ、いっか!一生懸命にさえ生きれば・・・」 これって何の説得力もない・・・・

 

せっかく南魚沼市女子プロのブログのページにゲスト投稿させていただいているので

ここで書かないのはもったいない!!

そう思い、今回は3年越しの探し物の話を聴いてください。

 

相変わらず人が呆れるほどに石川雲蝶に関わっています。

そんな中で、探し物を追い続けて3年目になりますが、

自身のフェイスブックで『万策尽きた』といって弱音を吐いたのが

先日の事です。

 

石川雲蝶の作品が越後の各地に残され、

その数が1千点にものぼることは知られている事ですが、この中の1点でも県外に

流出したという話は伝わっていません。

越後人が長い年月ひっそりと守り通してきたものだからです。

 

しかし、いろんな話を繋いでいく中でたった1点だけ、

40年ほど前に1億円の値段がつけられて売りに出された作品があります。

それがこの写真の欄間です。

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私が勝手につけた題名ですが『まぼろしの六歌仙』といって、

2枚の欄間に平安初期に活躍をした6人の歌人を

浅彫りして色彩を施したものです。

 

僧正遍照、在原業平、文屋康秀、喜撰法師、大友黒主、小野小町を

其々3人づつ分けて彫ってあります。

小野小町の十二単の裾の端が2枚目に入り込んでいる構図は、さすが!

雲蝶ならではの遊び心です。

2枚で1セットとなり、写真では確認できませんが、

拡大した部分の右側に『石川匠雲蝶』の刻銘と落款が読み取れます。

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この欄間の持ち主は、当時200両で買ったものだと先祖から伝えられていました。

40年ほど前、引っ越すことになり

この欄間を処分する事にしたんですが値段が決められず、

200両を当時の米の値段や人件費などから考えて1億円くらいには

なるだろうとして決めたものでした。

 

当然この値段で売れるわけはなく、ずっと安く手放したようです。

40年前、石川雲蝶という名を何人の人が知っていたでしょうか。

知名度のない彫り師の欄間を欲しがる人などいなかったんです。

その欄間は人の手に渡りながら、名古屋方面に流れて行ったと言われています。

 

その話を聞いて私は『1点くらい県外に流れ出ても仕方ない』と考えていたんですが

3年ほど前に写真を見せてもらって考えが変わりました。

 

この写真は、欄間の持ち主が住んでいた同じ集落で生まれ育った人が

偶然カメラに収めていたもので、

現在は湯沢町に住んでおられます。

その欄間が大変に格調高いものだったので、

写真に撮って、ずっとこの方のアルバムに保存されていたものです。

この写真を見なければ、探し出したいという気持ちにはならなかったと思います。

 

この『まぼろしの六歌仙』を誰が何のために雲蝶に依頼したのか、

『いわく付き』といわれるようになって

人間模様の渦の中を、行き所がなくなった欄間が

どういう経緯で県外に流出してしまったのか1本の線が繋がりました。

『まぼろしの六歌仙』の詳しい話は南魚沼雲蝶会の講演会で、

参加者の皆さんから耳に挟んだ情報などをお聴きしながら、

情報交換して1日でも早くこの欄間と巡り合いたいと思っています。

 

この格調高い浅彫りの欄間をどうしても探し出したいと思い、

名古屋市の河村市長、愛知県の大村知事に情報提供のお願いをしたのですが

他県の観光ガイド程度の問い合わせでは箸にも棒にもかかりませんでした。

昨年、思い余って古美術鑑定家の中島誠之助氏にご相談したら、

「とても格調高そうな作品ですから、処分してしまうような事はないと思います。

自分も気にかけながら行動してみます」とおっしゃって下さいました。

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私の著書の帯を書いてくださった方で、雲蝶にも興味をもっておられる方です。

 

この六歌仙に纏わる話を始めると止めることができなくなってしまいますが、

昨年に引き続き今年も『まぼろしの六歌仙』の発見を

最大の課題にして活動して行こうと、このブログを書きながら思った次第です。

 

時々の登場なのに、個人的な探し物にお付き合いくださってありがとうございました。

もしも、情報をお持ちの方いらっしゃいましたら、ぜひご一報をお願い申し上げますm(__)m

今年1年が皆さまにとって素晴らしい年になりますよう、お祈りいたします。

 

記:中島すい子

 

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