南魚沼が錦鯉の発祥の地って本当!?

 

こんにちは。

勝又沙智子です。

 

今日は錦鯉(にしきごい)のお話。

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日本を代表する観賞魚として誰もが知っている鯉(こい)。

品評会に出品されるような特別な鯉になると、

市場では最大数千万円で取引されるという話も有名です。

やはり、立派な池をお持ちのお宅に限られた、

優美な趣味というイメージで、

身近で親しんでいる方は意外と数少ない?と

私は思うのですが。

みなさんはいかがでしょうか。

 

錦鯉は、山古志村や、小千谷市、長岡市などで

盛んに養鯉されていますが、

南魚沼市にも数件、生業としている方がいて、

それら全部を足すと、想像以上に養鯉業者が多くいらっしゃるというのに

まずはびっくりです。

錦鯉の美に魅せられた方がそれだけ多くいるということですよね。

 

それにしてもどうして、この雪深い土地で錦鯉が盛んなのでしょうか。

 

先日、南魚沼市塩沢地区で養鯉業を営む「ヤマウ養鯉場」の

社長 秋山 登 様にお話を伺うことができました。

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「下水道が整備されていないその昔は、人々の生活用水は川の水を利用していました。

ご飯粒のついたお茶碗をあらったり、残飯といった生活排水は、用水路に流すのですが、

そのまま汚れた水を流しては、下流に住むお宅に迷惑になります。

 

そこで、昔の人は、

川に流す前に、各家に池をつくり、そこで鯉を飼う。

この時の鯉は黒い鯉です。

鯉は流れてくる残飯をエサとしてたべ、かつ、泳ぎ回ることで

池に泥が溜まるのを防ぎ、川の水はきれいに保たれます。

 

一方、エサを食べた鯉は大きく成長してゆきます。

で、人々は、たんぱく源が少なくなる冬が来る前に、丸々と太った鯉を、、、

貴重な栄養源として食べる!!

栄養はとれるし、隣のおうちに流れる水はきれいなまま。」

 

・・・という、何とも合理的でエコな習慣。

昔の人の知恵って素晴らしい!

 

養鯉は、最終的には秋に食べられてしまう鯉の需要を満たすために

川から捕まえてきた鯉を泉水にはなし

養殖し継承されてきたという側面もあるようです。

※ちなみに、城内地区では、今でも11月になると「えびす講 鯉祭り」といって

冬が来る前に鯉を食べる習慣が残っています。

 

現在、「ヤマウ養鯉場」で飼育するのは食べるためではなく、すべて観賞用の鯉。

錦鯉は全国に80種類以上もの品種があるそうなのですが

「ヤマウ養鯉場」の得意とする品種は

「金昭和」という、赤・黒・白で体が光るタイプ。

 

つい先日、なんと!

第34回錦鯉全国若鯉品評会において

第33部/第38部 2部門においてヤマウ養鯉場で育った金昭和が優勝し、

さらに、各部門の優勝者の中から、

さらに、さらに、優秀な鯉だけに与えられるという

特別な賞「牡丹賞」を受賞したばかり。

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「全国」の品評会ですよ!

スゴイ!

おめでとうございます!!!

 

国内のセレブはもちろん、

世界のセレブに輸出をするため外国人のバイヤーさんも

よく来られるとか。

 

私たちもそんなセレブ気分で水槽にお邪魔すると

生まれて1年に満たない20㎝ほどの小さな鯉たちが

一斉に口をパクパクさせて寄ってきました。

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とってもかわいい♡

なんだか母性本能をくすぐられちゃいます。

 

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この水槽ではおよそ2000匹の鯉を飼育しているそうですが、

冬の冷たい水では生き延びられる確率が低くなってしまうので、

「ヤマウ養鯉場」では、ボイラーを炊いて水温を調整し、

生命を維持させるための最低のところ、15度に保つそうです。

 

ちなみに、オチビちゃんたちの隣の水槽には

大きく成長した鯉が優美に泳いでいました。

 

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雪国は冬が長いために水温が低い時期が長く、

鯉を早く太らせるには温かい国と比べてハンデがある。と言います。

 

それでも、新潟の錦鯉は、日本はもちろん、

世界でも圧倒的なトップブランド地として名高いのです。

 

新潟の錦鯉が世界でも高く評価される理由として

1つは、水がきれいなこと

もう1つには、「土」があると秋山社長はいいます。

 

“きれいな水と、その土地の「土」の成分が、錦鯉の色に影響を与えます”

 

ヤマウ養鯉場の選抜錦鯉たちは、春、あたたかくなると、

田んぼを深く掘った池へ移動し、秋まで過ごすそうです。

 

“不思議なもので、あそこの土地の土は赤を鮮やかにする、

向こうの土は、身体のツヤをよくする。

というふうに、それぞれの養鯉場で違ったりするのです”

 

土で変わるというお話は

言われてみれば納得ですが、まさか、びっくりです~!

 

また、鯉の寿命は、人間と同じくらいとも言われるそうですが、

美しい鯉ほど体が弱い傾向にあるそうで、

水温やえさの量、エサの質など、

養鯉には神経を使うとのこと。

 

全国大会で評価されるような鯉を育て上げるためには

知識や経験も必要。

培った経験が、品評会の鯉に限らず

養鯉場全体の技術向上に役立つというお話は

まるで日本酒を造る酒蔵と同じで

秋山社長の高い志に共感してしまいました。

 

ちなみに、春になると1匹の鯉から数十万匹もの卵が孵化するそうですが、

美しい模様(になりそうな)の鯉ちゃんだけを選抜してゆくのだそうです。

想像しただけでも気の遠くなるような作業…

 

秋山社長

「鯉は体が成長するに従い、身体が伸びたりして模様のバランスが変化します。

なので、選別は、将来大きくなったら、よい模様になるだろうな、

というのを想像しながら選り分けてゆきます。

成長するにしたがって変化をするところがまた、

錦鯉の楽しみの1つであり、辞められないのです。」

 

なるほど~。

かわいがった馬が、将来、万馬に代わるみたいな?←ちがうか

 

で、ところで、ところで、

今日の本題。

 

南魚沼は錦鯉の発祥の地というのは本当なのか???

 

食用としての鯉の養殖は紀元前から行われていたと中国の文献に残るそうなのですが、

鯉を観賞用として楽しむ習慣は

平安時代の日本書紀にも記載があるそうです。

ただ、赤い鯉の養殖がされるようになったのは江戸時代と言われていますので

平安時代に鑑賞していた鯉は、まだ色鮮やかな赤色ではなく、

恐らく、黒い真鯉が、紺色や青色に変化をしたものではないか

というのが有力です。

 

現代の錦鯉は、1匹から生まれる数十万匹もの稚魚の中に

突然変異で生まれた紺青色の鯉からさらに進化し、

紺青色の鯉の中に、ある時、赤い色をまとった鯉が誕生し、

という繰り返しで進化を遂げてきたのだそう。

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※全日本錦鯉振興会パンフレットより

 

鑑賞鯉のルーツが

紺色や青色に変化をしたものだとするならば、

魚野川に住む「浅黄真鯉」という青味のある黒色品種を捕獲し、

この土地に湧出る澄んだ泉水の中で養鯉することで

鯉はこの土地柄にうまく適合させ、

美しい紺色の浅黄鯉の形質が出来てきたということから、

 

錦鯉の最古の先祖は、魚野川から得られた

野生の浅黄真鯉の養鯉業からと言っても過言ではないのです。

↓こちらは紺青浅黄

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※新日本教育図書 錦鯉問答より

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食べるためだった鯉が、

いつしか模様や色を愉しむ観賞魚に変化をするなんて、

鯉と人々の生活のかかわり方の変化も

おもしろいですね。

 

ちなみに、

セレブなイメージの鯉ですが、

本来は人々の生活に最も身近な魚のひとつで

実は1匹数百円からでも楽しめる手軽な観賞魚。

 

ヤマウ養鯉場さんでも、気軽な錦鯉のほうが、扱いが多いとのこと。

人が近づくと口をパクパクさせて寄ってくるのもかわいいですよね。

 

最近では、マンションでもOKな90㎝程度の屋内水槽で楽しむ方も増えていたり、

養鯉場へ足を運んで買い付けに来るだけでなく、

フェイスブックやLINEを通じて、

錦鯉の画像・動画を見て

お気に入りの錦鯉を見つけるというのも増えているそうです。

時代は変化していますね。

 

なお、ヤマウ養鯉場では、下記日程で出店も予定しているそうです。

当日は、秋山社長も来られていて

お客様の生活スタイルに合った錦鯉のアドバイスや

ここには書ききれないほどたくさんの

鯉にまつわる面白くて興味深い話も聞けると思います。

 

ぜひ気軽に相談してみてください。

 

■苗市 塩沢農協

2017年5月13日(土)

 

■鯉市 道の駅ゆきあかり

2017年6月上旬

 

ヤマウ養鯉場

新潟県南魚沼市中569

TEL 025-782-3545

フェイスブック→「Yamau Koi Farm ヤマウ養鯉場」で検索してください。

 

 

記:勝又沙智子

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