たかが村の小さな鎮守様?いやいや、されどもの凄い鎮守様!!

 

 

こんにちは、中島すい子です。

前回は魚沼の春の訪れにすっかり気をよくして、

大好きな山菜の話に夢中になってしまって

肝心の話は据え置きしてしまいました。

やって来ました❗春の恵み

 

毎年4月中旬から催行されている、六日町観光協会主催の

名工 石川雲蝶の作品をじっくりゆっくり堪能するバスツアー」が

今年も運行されています。

3か所の雲蝶作品を所蔵している寺院と、穴地(あなじ)という小さな集落にある

鎮守様の雲蝶の作品の、計4か所を巡る雲蝶ツアーです。

3か所の寺院は魚沼の代表作と言われる作品が鑑賞でき、

いずれもよく知られているところですが、

穴地の十二大明神の鎮守様は予想外のお堂で、

その小ささに参加者の皆さんはビックリ!!

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中の拝殿も人数が多い時は一度に入ることができません。

でも、中に入ったらもう釘付けになりますよ。

わずか2枚の拝殿の欄間で、様々な想像を掻き立てられます。

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大江山に棲む酒呑童子(しゅてんどうじ)という鬼を退治にやってきた、

源頼光一行の鬼退治の欄間、

018-鬼退治1
 

そして同じく、鵺(ぬえ)という想像上の怪獣を退治している構図の

鵺退治の欄間です。

016-鵺退治1
 

裏に穴が開くんじゃないかと思うくらいに深彫りしていて、どちらも躍動感があります。

そして、皆さんこの作品が未完成だと口々に言います。

 

なぜかというと、その未完成だといわれる証拠が、

2枚のどちらの欄間にも残されているからです。

マニアックなこの雲蝶ツアーに参加される方々は、

雲蝶についてたくさんの情報を集め勉強してきています。

時々、答えに困るような質問を投げかけてくる雲蝶ファンもいて、私の方がドキドキします。

 

さて、その証拠ですが、

 

私たちも絵を描く時は鉛筆でまず下書きの線を引きますね。

そして完成した時は、その下書きの線は消えていなければなりません。

彫り物を彫る彫り師も同じように下書きの墨線というものを引くんです。

 

完成した場合、その墨線は 消えているはずなのですが、

この欄間には両方共に墨の線が残されています。

鬼退治の方で見られる未完成は、

山伏が頭に付ける兜巾(ときん)と呼ばれる部分に残っています。

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鵺退治の方では、武士がつけている武具の肩にその線が残っています。

KEN_2402
 

更にこの2枚の欄間は、共に真ん中から横一線にひび割れています。

019-DSC_4140
KEN_5011
 

ひび割れているように見えるのですが実は、2枚の板を合わせて施した寄木です。

160年も経つと、合わせた口が自然と開いてくるんですね。

ケヤキなどのように硬い木なら開いても目立たないのでしょうが、

この欄間の材料はブナ材です。

柔らかいので加工はしやすいようですが、長い年月の間、最後はこうなるんですね。

雲蝶自身もこんなに開く とは思ってもいなかったのかもしれませんね。

今頃きっとお墓の下でビックリしてますよ!!

 

 

皆さんの興味は完成か未完成かに集中しているようですが、

雲蝶が作り置きした作品は越後に一千点はあるだろうといわれています。

その中で未完成の作品は数点程度ですし、

なぜ未完成なのかということも語り伝えられています。

ですが、この十二大明神だけは、未完成の言い伝えがないんです。

 

雲蝶にいったい何が起きたというのでしょう。興味が湧きませんか?

いろんな想像をすると、雲蝶の人間性や人となりが広がって、

それぞれ違う雲蝶像が出来上がり、

10人いれば10通り、100人いれば100通りの雲蝶が出来上がります。

 

それだけこの十二大明神の作品は謎に包まれた魅力的な作品です。

 

たかが十二社の鎮守様、されど十二社です。

八海山の麓ですが、足元もよくなりました。

どうぞ雲蝶に会いにお越しください。

 

ツアーのお申し込みは…

《六日町観光協会》

TEL 025-770-1173

http://www.muikamachi.jp/

http://www.muikamachi.jp/bustour/uncho/index.html

 

 

記:中島 すい子

カテゴリー: 南魚沼のイベント情報とご報告, 女子プロ観光モデルコース パーマリンク

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